レッドリボンさっぽろのブログ

HIV陽性者・AIDS患者との共生と差別・偏見のない社会の実現を目指し、北海道で活動をするNPO法人レッドリボンさっぽろの公式ブログです

【HIV不当内定取消訴訟】6/11原告本人尋問への応援をお願いします。

HIV不当内定取消事件は、2018年7月13日の提訴から、約10か月が経過しました。これまで6回の裁判期日が開かれ、原告、被告双方の主張、反論が繰り広げられました。
しかし、HIV感染の事実は高度のプライバシー情報であり、しかも社会福祉士としての業務には関係がないため、それを病院側に告げる必要性はないという原告側の主張と、感染防止と情報拡散防止のため、病院側は原告のHIV感染を知る必要性があるという被告側の主張は、平行線のままで、話し合いでの解決は難しく、尋問によって事実を明らかにした上で、裁判所の判決を求めることになりました。
今回裁判所で尋問を行うのは、原告本人のみとなります。この原告本人尋問を、2019年6月11日午後3時から、札幌地方裁判所で行うことになりました。
尋問は公開の法廷で行われますので、皆様に傍聴していただけます。原告への応援の意味も込めて、ぜひ多くの方に傍聴いただければと思います。
当日は、直接札幌地方裁判所にお越しください。法廷は、当日裁判所にてご確認ください。所要時間は1時間30分ほどです。終了後には、簡単な報告集会を開催したいと考えています。
よろしくお願いいたします。

弁護士 加藤 丈晴
http://www.hg-law.jp/lawyer/kato.html

 

◯日時:2019年6月11日(火)15時~16時30分予定(終了後、報告集会をおこないます)
◯場所:札幌地方裁判所 
札幌市中央区大通西11丁目
(地下鉄東西線西11丁目駅から北方向へ徒歩3分)

 

◯裁判を見るときの注意

http://www.courts.go.jp/sapporo/kengaku/tyuui/index.html

 

◯これまでの経緯
10月2日に、HIV不当内定取り消し訴訟の第1回期日がありました。
今回の裁判は、15名ほどの方に傍聴していただきました。
この日の期日では、当方の訴状と被告の答弁書が陳述され、双方がこれまでに提出した証拠の取調べが行われました。
次回までに、被告の答弁書に対する当方の反論を行うことになり、次回期日は平成30年11月13日午前11時に指定されました。
次回期日以降は、弁論準備手続という非公開の手続によって行われることになります。
被告は、答弁書の中で、内定取り消しの理由は、原告がHIVに感染しているためではなく、「原告が平然と職場で嘘を付く人物であることから、信頼関係を築くことが困難である」と判断したためであるとし、さらに、カルテが職場にあることからその情報が拡散しないようにする必要があること、HIVの感染経路として創傷からの血液感染があり、医療機関である被告病院では感染の危険性が高いことから、HIV感染の事実は原告のプライバシーだけの問題ではなく、同時に被告のコンプライアンスの問題でもあるとして、本件では、原告がHIV感染を告げなかったことについて、必要性も許容性もないとしています。
かかる被告の反論が不当であることは明らかであり、次回以降の裁判で、その不当性を明らかにしていきます。
次回期日以降はあいにく非公開の手続となるため、傍聴していただけませんが、引き続きご支援のほど、よろしくお願いいたします。

弁護士 加藤 丈晴
http://www.hg-law.jp/lawyer/kato.html

・・・・・・・・・・・・・・・

第一回期日の日は、私も当会スタッフと一緒に裁判所に出向き、傍聴席に座りました。
原告側の傍聴席には加藤弁護士のレポートにもあるように、15名ほどの方にお越しいただいていました。
レッドリボンを胸につけてくださっている方、
先日開催した「HIVとしごと 札幌フォーラム」にお越しいただいていた方などの顔があり、大変心強く感じました。
11月13日にあった第二回の期日も終了したあとは、非公開のまま裁判は進んでいましたが、このほど、当事者尋問がおこなわれることになりました。
原告の生の声の訴えに是非、耳を傾けてください。

6月11日(火)の午後3時から札幌地方裁判所でおこなわれます。
どなたでも傍聴できます。

どうぞよろしくお願いいたします。

NPO法人レッドリボンさっぽろ
村形 潤